[連載第5回 2015年 11月号]
ドイツワインを愛するみなさまへ
今回もちょっと長めですが、最後まで読んで頂けると嬉しいです!
特に「ピノ・グリ」好きな方は面白い話だと思います。
10月24日(土)-26日(月)の3日間、大阪の茨木市にある
弊社の倉庫で実施いたしました、展示会「ハウスメッセ」ですが、
3日間で600名以上のお客様にご来場いただきました。
本当にありがとうございました!!!
私はいつもハウスメッセにてセミナーをさせて頂きますが、
今回のテーマはラッツェンベルガーさんでした。
今回、そのラッツエンベルガーさんのワインで、
会場で特に「おいしかった」と好評判を頂戴した
ワインがこちらになります。
2013 Bacharacher Grauerburgunder trocken
(参考上代: 価格3,200円 税別)
ミッテルラインという産地は、北国ドイツのワイン産地の中でも
さらに北に位置する冷涼産地。リースリングの栽培が7割ほどになり、
フランス系の品種はほとんど見られません。
見てください、下にある、この絵に描いたような景観を!
[世界遺産ミッテルラインの中でも有数の景観を誇るバッハラッハ村]
リースリングの作り手としても有名なラッツェンベルガーさんですが、
実はグラウアーブルグンダー(=ピノ・グリ)にも、
並々ならぬ情熱を注いでいる生産者なのです。
毎年5月に弊社がおこなうワイナリーツアーで訪れる古城ホテル、
「ラインフェルツ城」というのがあるのですが、
先の写真のグラウブルグンダーは、生産のほとんどが
このホテルへ行くというオリジナルワインに近いような銘柄。
2003年からユネスコ世界遺産にもなり、
観光地であることから、この地のワインがよく飲まれます。
その際、リースリングだけではという期待に応えて、
約1.5ヘクタールの畑から、年間たったの4千~5千本のみ
生産している、本当に貴重なワインなんです。
この畑のブドウの樹ですが、樹齢は50年超のところが半分、
新しく植えた15年のものが半分。
いずれもライン川沿いに面した、ポステンという畑の
標高の高いところにあります。
ちなみに畑名の「ポステン」とは、
「物見の塔」という意味なんだそうです。
皆さん、想像してみてください!
あの独特の深みのあるブドウ品種「ピノ・グリ」に
ミネラルの魔術師ラッツェンベルガーさんの
土壌の深みが加わった味わいを!!
収穫は、例年10月中頃。
イタリアのピノ・グリージョなどより、
1か月以上も長く樹にぶらさがっているため、
他国のピノ・グリには決して感じ得ない深みがあります。
私たちが買い付けの旅で、このワインと出会ったとき、
先に書いた通り、年産も非常に少なく、
売り先もラインフェルツ城に、ほぼ独占的に
決まっていたワインなのでした。
が、、、日本の皆さんに、この素敵なグラウアーブルグンダーを
飲んで頂きたいと思い、交渉に交渉を重ねて、
何とjか毎年20ケースほどだけ輸入できることとなりました。
このワイン、何度も申し上げますが、ドイツ以外で飲めるのは
日本だけという、本当に貴重なワインなんです!!!
是非是非、この私達の想いの詰まったグラウアーを
皆さん、機会があれば、お試しください!
[ドイツツアーで必ず宿泊するラインフェルツ城と、
ライン川沿いに面したレストラン]
今回も最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました!
ハロウィンも終わり、街は一気にクリスマスモードですね。
一日の寒暖の差が大きく、風邪などを引きやすい季節ですが、
皆様、ご自愛くださいませ。