ほぼ月刊 社長通信

[連載第3回 2015年 9月号] 

ドイツワインを愛するみなさまへ

お盆前ですが、私が2003年に半年研修させて頂いた
テレーザ・ブロイヤーさんが8月9日~13日までの5日間来日し、
様々なイベントを開催いたしました。

今回は事前に二人で「会える人に出来る限り会おう!!」とのことで
意見が一致していましたので、いつも以上の過密日程となり、
ときには催しが深夜にまで及ぶこともありました。
 
それでも常に明るく笑顔を絶やさず、出会った全ての人に対応し、
「疲れた」など弱音を一言も漏らさない彼女に
私は改めて非常に感動しました。
 
今回一番印象に残ったのはブロイヤー醸造所の
完全なる世代交代でした。
 
今まで彼女が来日した際には、各イベントにおいて
決まって父であり、リースリングルネッサンスの立役者、
前当主ベルンハルト ブロイヤーさんの偉大な業績を必ず
紹介していたのですが、今回はその必要性を全く感じませんでした。
 
もうベルンハルトさんが亡くなって11年の歳月が経ちました。
 
これからは彼女の夏の向日葵のような開放的で溌剌とした
力強い印象を前面に出して、出来うる限り応援していこうと思います。
 
そんな彼女が今回の来日にて最も今飲んでおいしいと
言っていたのが「2012 テラ・モントーサ リースリング」
 
ラテン語で ”急斜面” を意味するこのワインはブロイヤーが誇る
文字通り急斜面の4つの特級区画から収穫された
リースリングのみを使用し、ラインガウ伝統の1200Lのオークの樽にて
ゆっくりと寝かされた、これぞラインガウ!!という味わい!

12年は11年ほど温暖ではなく、13年ほど涼しくもなくちょうどバランスの良い年。
わずか3年の熟成ではありますが、ほどよい固さと果実味のバランスが
様々なお料理と合い、各地で好評でした。

「食事のための辛口リースリング」を信条とする
ブロイヤーの原点を確認できた、中身の濃い来日キャンペーンでした!

イベント写真

ほぼ月刊 社長通信!

[連載第2回 2015年 7月号]

ドイツワインを愛するみなさまへ

日本各地で梅雨明けも宣言され、
いよいよ猛暑日となり、夏本番ですね!!

今回はそんな夏にぴったりの2つのワインのご紹介です。

日本で飲める最高の甘口白ワインにフーバーさんのワイン,
最高の中辛口ワインにラッツェンベルガーさんのワインが選ばれました!!

先日、椿山荘や太閤園などで有名な藤田観光さん主催の
第五回「日本で飲もう最高のワイン」授賞式に参加してきました。

この品評会は、国産ワインや輸入ワイン、あるいはブドウ品種ごとの評価でなく、
日本国内で手に入る全てのワインの中から一番美味しいワインを、
何の先入観も持たずに探してみようという新しい試みです。

特に面白いのは審査員に公募した一般の方も交じっていること。
まさに上記の通り文字通り日本国内で手に入る、
飲んで美味しいワインのチャンピオンを決めようという大会です。

2013年のコンテストの模様↓
http://www.best-wine.jp/photo.html

ワインはジャンル別に様々なカテゴリーで、
合計約200アイテム出品されたのですが、
最優秀賞[ベストワイン賞]を受賞したのが、
我らがフーバーさんの以下のワインです!!

2012 Malterdinger Muskateller Kabinett 750m 本体価格4,500円(税別)
           マルターディンガー ムスカテラー カビネット

 
ムスカテラーはエジプト時代より3000年の歴史を持つ
南ドイツ・バーデンの名物品種!

特に新当主ユリアンさんは小学生のころから
特級区画ヴィルデンシュタインのすぐそばに
自分のミュスカテラの畑を持っており、
なかなか思い入れの深い品種です。

口に含んだ瞬間、まさにマスカットを丸ごと口の中に
放り込んだかのような果実味が広がります(^~^)

楽しみ方はいたって簡単。キリッキリに冷やしていただいて
なんのあてもなく、お昼3時ぐらいからゆったりとワインだけで
気の置けない友人とお試しください。

本当に説明のいらない、飲んでおいしいワインなんです♪

フーバー醸造所を訪問した際にはいつも畑を歩きまわるのですが、
その際にもよく畑の頂上にこのワインがキンキンに冷やしてあります。

これからの暑い季節、こちら飲む香水のようなワインを
是非、お試しください!

 ペーターさん
写真は、冷やしたムスカテラーを畑の横で飲む
フーバー醸造所の名物おじさん、ペーターさん!

 
 

ほぼ月刊 社長通信!

[連載第1回 2015年 6月号]

ドイツワインを愛するみなさまへ

いつもお世話になっております!!
ヘレンベルガー・ホーフ(株)の山野高弘です。

4月から代表となりもう2か月が経過しました。社長になって大きく変わったのは、
時間の感覚です。一週間があっとも言わないうちに終わってしまう感覚で、

本当に一日一日を大切に過ごさなければと思います。

さて弊社が愛してやまない醸造家、ベルンハルト フーバーさんが亡くなられて

もうすぐ1年が経とうとしています。昨年6月11日でした。私が彼のところで
お世話になったのは2001年から2002年の2年間。ドイツ語はおろかワインのこと
すらよくわかっていない状態の私に温かくも厳しい指導をしてくださいました。

最近はもう真夏のような暑さになる日もありますが、6月になると思いだすのは

畑での不要な新梢を伐採する作業です。北国ドイツですが、夏になると直射日光の
下では畑の気温は40度近くになることも稀ではありません。そんな時の唯一の
救いだったのが、休憩時間に楽しめるきりりと冷やしたミュラー・トゥルガウ 1L ボトルを、
同じく冷えた炭酸で割る「ショーレ」という飲み方でした。下の写真みたいに
みんなで1Lボトルを掲げてぐびぐび飲むんです。
 M-Th
ところがなんと、このミュラートゥルガウ1Lは実はもうドイツでは絶版になっており、
今では飲めるのは日本だけとなっています。もともとは近くのレストランや従業員の方向けに
造っていたワインでしたが、ピノ・ノワールの成功により「100%ピノ・ノワールだけにする!!」と
本気で決意していたフーバーさんは、当時白ぶどうをどんどん引っこ抜いており、
その矢面に立たされていたかわいそうな品種がこのミュラー・トゥルガウでした。

奥さんのバルバラさん、そして日本の私たちの「たくさんのファンがいるワインだから
ぜひ残してほしい!!」という願いをかなえてくれて、今でも日本にだけは
この規格のまま輸出されています。国内ではほんの少量750mlが売られているのみです。

ご存じの方もおられるかと思いますが、ミュラー・トゥルガウというのは多産型の品種。
つまり量を採ってなんぼの品種なのですが、完全主義者のフーバーさんはこの品種にも
妥協することなく、他の品種と全く同じ低収量にて収穫しています。さらに圧巻なのは7月に行う
房を半分にする作業をこの品種にも行っていること。この作業を夏にすることによって
収穫前には粒がほんの少し重力で下に垂れ下がり、顆粒の間に隙間ができるため
風通しがよくなり、病害に侵されにくくなります。そのことによって最終的には生成りの時間が
長くなり、より土壌の味わいをしっかりと表現できるワインとなります。
こんなにしっかりと余韻のあるミュラー・トゥルガウは生真面目な彼の人格が
そのまま反映されているかのようです。

全世界で飲めるのは日本だけ!!

 
Huber Mueller-Thurgau 1L フーバー ミュラー・トゥルガウ1L
本体価格3,200円(税別)
ぶどうの風味が生きている、ぐびぐび飲める1Lボトル